「提案」に必要な自信2008年04月10日 06時38分01秒

僕の部署の同僚達、ほとんどが僕より若い人達なんですけど、打ち合わせで説明するのを横で見ていると、「結果」の説明はしっかりやるのだけど、「提案」がどうも苦手な人が多いです。
急に声が小さくなったりして。
社内では強気に僕に説明してくれたはずなのに、発注者の前に出たら言葉が出ない。
相手の前に出たとたん自信がなくなるように見えます。

と言うわけで今日もまた「自信」の話です。

結果の説明と提案の説明とは、はっきりと違いがあります。
「結果」には考えが入っていないけど、「提案」には自分の考えが入ります。
だから「結果」は仮に否定されても、それはそうなったんだからしょうがないでしょって自分から切り離して開き直れますが、「提案」は自分の考えだから、否定されたら自分が考えたことが受け入れられなかったってことになって落ち込むことになります。

自信を持って「提案」するには何かの裏付けがいるのです。

その裏付けは経験なのか、年齢なのか、場数なのか、性格なのか。

どれもちょっと違うような気がします。
自分がどれだけ深く掘り下げて考えた結論なのか、どれだけ必要な情報を調べて根拠付けしているかで自信は変わってくると思います。
経験年数だけでは自信は生まれません。

だけど掘り下げて考えると自信が生まれるかというとそう単純でもありません。
深くやればやるほど自信がなくなっていくこともあります。
むしろあまり考えてない仕事のほうが自信持ってたりして。

自信を持つまでには3段階あるように思います。
ちょっと調べて大体のことを理解したとき、わかった気になります。
その時点で無意識に自信を持ちます。
これが1段階目。
まだ現実ときちんと向き合えていない段階とも言えます。
そのあともっと調べて深く掘り下げ始めたら、自分が知らないことが膨大にあることに気づいて、不勉強さを自覚して謙虚になる。
ここで自信がなくなる。
これが2段階目。
そこで諦めずにさらに勉強して、自分でもじっくり考えて、やっと本質が見えてくる。
本質が見えると大体の議論に対応できるようになって、つまりそれが自信になる。
これが最後の3段階目。

もちろん説明に自信を持つためには、自分の知識や考えの深さだけでなく、相手が何を求めているか、それと自分の提案が合致しているかという、相手との関係も出てくるので、そう単純ではありません。
この相手関係というところは、やっぱり経験なのかな。
いや、これも意識して自分で訓練していると見えてくることだと思います。


だから自信がなさそうに見えた人には、「もっと自信を持って」と声をかけるより、「自信を持つためにもっと仕事にのめり込め」ということになるのでしょうか。
でもちょっとスパルタだなぁ。