いまは家は1日で建つようだ2008年02月19日 04時28分21秒

うちの近くで団地の跡地に一戸建ての住宅が建てられ始めました。

団地が取り壊されたのが昨秋。
そのあと区画わけの造成工事が始まったのが11月。
同時に分譲中との看板が柵にかけられました。
分譲したのは大手ハウスメーカー。

春にはちらほら家も建つのだろうなと思っていたら、ある区画ですぐに基礎の工事が始まりました。
いつのまに設計したのだろう、早いなぁと思ってみていたら、ほかのブロックでもどんどん基礎工事が始まりました。
あらあら、本当に4月までに家が建っちゃうかもって毎日横を通りながら見ていました。

ある日の朝、基礎工事が完成したように見えたあるブロック、帰りに通ってみたら、何と家ができてる!

何なんだ?
いまは家は1日で建つのか?

別の日に朝通ったら、トラックが止まっていました。
荷台にはパネルのようになった壁が重なって積まれていました。
積まれている壁には窓のところがくりぬいていあります。
そうです。壁を別のところでつくって、それを運び込んで現場ではそれらをどんどん組み立てていって家ができてしまうのですね。
効率の良さを突き詰めた、ものすごい工期短縮です。

1日で家が2階までできてしまうことにも驚いたのですが、そもそも土地を造成してから工事に着手するまでもとても短かったです。
いつ契約していつ設計しているのだろう?

同僚にその話をしたら疑問を解決してくれました。
いくつかのプランがあるそうです、そのメーカーには。
タイプなんとかとかいうプランのなかから、契約者はどのタイプにするかを選んで「お願いします」となるそうです。
こまごまとしたパーツはそのあと選ぶのでしょう。

でもそれでは注文住宅の楽しみ半減じゃないかなぁ。
間取りとか家のカタチとか、そんなところを自分達で考えられるところが注文住宅の面白さだと思いますが。
これではちょっとアレンジできる建て売り住宅ってところですね。

それでいいと思ってその大手メーカーに頼んだ人はいいですけど、さあ注文住宅だと一大決心して乗り込んだはいいけれど、そんな「選ぶ」やり方の家づくりとは知らず、とまどう気持ちがやりとりのペースについていけないと感じているうちに、いつの間にか自分の家ができてしまったという人もいるんじゃないかなと余計な心配をしました。

ま、住み始めていい家だったらいいのでしょうけどね。
大手メーカーの安心というのもあるし。

いろんな仕事のやり方があるもんですね。
設計の手間を省き、工事の工期も短縮できる工法を開発し、どんどん仕事をさばいていく。
それも仕事のひとつのやり方なのでしょう。