相手とのやりとりで作り上げる仕事のやり方2008年07月02日 05時43分59秒

最近のちょっとした考え事です。

僕の部署では河川の環境調査をメインに受け持っています。
魚類調査、植物調査、鳥類調査とか、現地に行って生き物の生息状況を調べます。

調査結果は発注者(役所)に報告します。
発注者はその調査結果を受けて、河川改修の方法の工夫を考えます。
その工夫も僕らコンサルと一緒に考えることもあります。

それで・・・
調査結果の報告ってつまりは「報告」なので、伝えることで仕事が終わってしまうことが多い。
調査結果は事実なので、相手にすれば反論の余地がなくて、議論が発生しにくいので、説明は一方通行で終われます。

設計や計画の仕事では指摘、反論の嵐です。
当然発注者側の考え・意向があるので、案が提示された時点から、それをたたき台にして仕事を作り上げていくという流れになります。
仕事としてはこれが普通です。
仕事を依頼する側にも考えがあるし何らかの事情もあります。
やりとりすることで成果が完成されていきます。

ただの環境調査って製品を売るような仕事に似ているのかもしれません。
できあがった製品はそれ自体はもう変えようがないから、説明して売るだけ。
環境調査の業務もそんな性質を含んでいますね。
そこでの問題は、相手とのやりとりで仕事を作り上げるという本来のやり方が身に付きにくいということです。
結果の事実を伝えるだけで終わってばかりだと、議論という段階を経ないことが多くなって、人とのやりとりが鍛えられない。

仕事はたたかれてなんぼ。
仕事を相手とのやりとりで作り上げるという発想に切り替える。
この「作り上げる」ということを楽しめるようになると仕事が楽しくなると思います。
ちょっとしんどいかもしれないけど、そこんとこを自分で鍛えていくと仕事は俄然と面白くなります。