「投資なんかしなくていい」2009年03月28日 07時11分54秒

おとつい3月26日の朝日新聞の意見欄に、弁護士の方が考えを述べられていた。
この方は500人の弁護士で構成される「先物取引被害全国研究会」の事務局長で、かつ自身は金融商品の被害を専門に扱う事務所でその対応をされてきた方だという。

その方が言う。
「投資なんか、しなくていい」

一生を通じてまさに一生懸命貯めてきた財産が一瞬にして失われるケースをたくさん見てきたようだ。

投資話に乗っかった被害者が悪いという見方もあるけれども、このご時世投資するのが賢い生き方だとか、お金を眠らせておくのはバカなやり方だというような、金融業界の立場がつくりだす巧みな雰囲気のまれてしまうのが被害のもとだと指摘する。(表現は違うけど)

超低金利時代だから貯金してお金自体が減らなくても、物価が上がると貯金額は相対的には下がる?
いやいや、インフレ率も低いから貯金の相対額も下がらない。
それより株価が下がるのなら、貯金は結果的には高利の運用だという。

新聞の意見欄とはいえ、かなり辛辣で直球勝負の書き方をされていてものすごく伝わってくる。

僕もずっと思っていた。
そんなにうまい話は転がっているはずがない。
こつこつ貯金することが愚直すぎる不器用なやり方で、賢く世の中を渡って行くには投資だよというような風潮には、そうだよなと気を許す気にはならなかった。
(かといってせっせと貯金しているかというと浪費ばかりでそうでもないんだけど)

お金がお金を生むという発想には僕はなじめない。

あ、でも競馬はやるよ。
今は年に1回やるかやらないかだけど、その時は金を賭けて金が増えればいいなと目論む。
でもさ、遊びの範疇だよ。
ちょっと儲けて、それで何買えるかなとか考えることが楽しい。
ほどんどかなわないんだけど。

それにさ、金に思考が振り回されるようになると、発想がゆがむよね。
いい発想、いい仕事すれば、それなりに金はついてくる。
金をうまく稼ぐ、金をうまく動かすと思ったときが危険信号だ。