大卒将校の役割2015年12月31日 15時05分02秒

年末、録画したままほっといてた番組をのんびりというより消化する義務のように見る。
バラエティ、情報、ドキュメント、まあいろいろ。
そのなかで、夏のNHKスペシャルで放送された終戦8月15日のあとの7日間のドキュメントが良かった。
8月15日に終戦となったが、アジアの前線で戦っている人たちがすぐに戦いをやめられるわけではなく、しばらくの間は戦い続けたことをまとめている。

興味深かったのは、上官の独断での戦闘継続の判断に対して、将校が「それは個人の考えか司令なのか」と問うて、戦いをやめさせた部隊が複数あったというもの。
戦時というなかでの特殊な指示命令関係で、上官の考えに反することを言うのは想像以上に勇気が必要だったことだろう。
そして、専門家が言うには、そういう将校は一般の大学を出ていた人たちだという。
いまと違って、当時の大卒というのはほんのひと握りのエリートのような人だったはず。
そういう人が、上官の考えに流されずにあるべきことをきっちり言ったということ。

いまの時代でも大事なのはこれだよな。
上が言うことをそのまま受け入れるのではなく、あるべき姿をきちんと考える。
目の前のことに目を奪われず、人にとって世の中にとって、いま必要なことは何なのか。
考えたとしても、自分が損するか得するかを考えるのではなく。

当時の大卒将校のような役割を、いまの時代、それぞれの仕事のリーダー的立場の人が自覚してやる。
大きく、広く。

こういうことを考え続けた一年だった。
最後の最後、いい番組をみたよ。
年が変わってもまた考え続けよう。