仕事のつまらなさを仕事のせいにしない2009年10月11日 08時02分10秒

技術士会の同世代で集まって雑談しているときに、仕事の愚痴って実はあまり出てこないんです。
たぶんみんな仕事自体をそんなにつまらないと思ってやってないんじゃないだろうか。
むしろ仕事をみんな楽しくやっている。
それぞれの職場に帰ったら、おそらくそれなりの立場にいて、きついことも背負ってるはずなんだけどね。
でも嫌だ嫌だという感じがないんだ。

でもね、職場でもそうなんだけど、30代や40代の人で仕事がつまらないってぼやいてばかりいる人もよくいるよね。
この違いって一体何だろうって思ってさ。

たぶん、技術士会で会う同世代の人達は仕事がデキるんだ。
頭がいい悪いではなく、みんな努力家なんだ。
もともとがまじめな努力家もいれば、職場で否応なく勉強せざるを得なくて努力が身に付いた人もいるとは思うけど、総じてみんな努力家。
日々の仕事の中では失敗もするだろうけど、まじめな態度は相手先からも評価されるし、評価されてほめられるとやりがいを感じて仕事もどんどん楽しくなる。

ぼやいてばかりいる人は、もちろん本当につまらない仕事に当たってしまっている人もいるかもしれない。
例えばやっかいな相手に当たってしまって理不尽な要求ばかりされるとか、気分で叱られてばかりいるとか、そんな時は仕事はイヤになるね。

でもね、年齢なりの実力がついてないせいだって場合もあるよね。
新人の頃とは違って、30歳を過ぎれば自ずと仕事では中心的な立場になることもどんどん増えてくる。
物事を決まったやり方にならって処理するだけでなく、やり方を考えたり、それを自分が相手に説明して納得してもらったりとかね。

そんなときに、処理するだけの仕事すらテキパキできなかったり、提案せよと言われてもアイデアが何にも出てこなかったり、説明してもうまい説明ができなくて相手をイライラさせたり。
そうすると、相手とかまわりから自分が評価されなくなって、仕事がつまんなくなっていくんだよね。

つまりは実力不足。
年齢や立場なりに求められることはどんどん増えていくから、それに見合う実力をつけてないと、求められることができなくて仕事がしんどくなる。
仕事がつまんないから、仕事は金をもらう手段で喜びを求めるものじゃないって割り切って、消去法のように仕事よりプライベートが大事だという理屈に走る。
それでも自分で考えて結論として行き着いたのならまだしも、世の中の誰かが言う理屈を都合よく自分の逃げ道に使うのならそれこそつまらない。

仕事の面白さって人によっていろいろだとは思うんだけど、自分がやった仕事を人に喜んでもらったとき、すごく嬉しくなると思うんだ。
どうもありがとうって言われたら誰でも嬉しいでしょ?
でも自分の成果を見せたときに相手から「うーん、そうじゃないんだ」って言われたらつらいよね。
だから、30代とか40代になると、仕事をこなすだけじゃなくて、問題を解決できるやり方を思いつく力も必要だし、それを相手に伝わるようにする話す説明能力も必要になってくる。
それが足りなかったら相手を満足させられず、相手から喜んでもらえなくて、仕事の面白みを感じられなくなるんだよね。

たぶん、技術士会で会う技術者仲間達は、そのあたりの実力をつけていて、自分で仕事が楽しくなるようにやっているんだろうね。

でも実力って一朝一夕には身に付かないからね。
日々の仕事にひたむきになって、着実に技量を積み重ねていくんだ。
そうすることで、30代とか40代になったときに、自分の実力不足のせいと気づかず仕事がつまらないとぼやく人にならないようにする。

そんなことを先日の面談で話をしました。