志水辰夫、上田秀人、薬丸岳、森浩美、梁石日2015年06月21日 09時43分39秒

最近あまり読まなかった種類の小説を読んでみたけど。
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夜去りし川 志水辰夫
渡良瀬川の渡しの船頭になった元武士、柿の木から落ちた子供の手当の見事さなどからただ者ではないことがまわりに徐々に伝わるようになる。
久々に読んだ時代物、話が込み入りすぎず読みやすく○、読後感も○。


切開 上田秀人
時代物を読み続けてみようと思って買ってみた。
ただ、読み終えて時間が経ったら内容を全く思い出せないくらいに頭に残らず。
思い出せないからなんとも言えないけど△、読後感不明。


逃走 薬丸岳
やはり時代物より現代モノと思って、名前はよく見たけど読んだことがなかった作家さんのを読んでみた。
逃げるというのは物語としてテーマになりやすい。
「逃亡者」という映画もあったし、小説では最近読んだ角田光代の「八日目の蝉」も逃げ続けるし、時代物では宮城谷昌光の「青雲はるかに」というのは中国の項羽と劉邦よりさらに前の時代の逃げる小説。
この小説も読んでいる時は面白かったけど、読み終わって何も残らず。
可もなく不可もなく○、読後感も○かな。


ほのかなひかり 森浩美
短編8つ。
夫婦と子供の家庭でちょっとした出来事からの波風が、細かな会話のやりとりで見えてくる。
このような些細だけどその家庭にとっては重大なことが、現実にどこの家庭にも毎日どこかで起こっているんだろうなと思う。
そしてどこでもみんなそれぞれが頑張っている。
そんなことを感じられて◎、読後感は○。


めぐりくる春 梁石日
衝撃的。
朝鮮の貧しい農村で暮らしていた少女が、稼ぎの話に騙され連れて行かれた先で従軍慰安婦として働くことになる。
小説なのでどこまで真実なのかは僕にはわからないけど、ある程度は実際に起こっていたことに基づいているとすれば、むごくて言葉にならない。
ショックが大きいけどそこまでの衝撃を与えられる小説として◎。
素晴らしい、というかすごい。

飢えて狼 志水辰夫
相模で小さなボート店を経営する男のもとに、岩壁を登る依頼をする二人の男が現れる。
自分の過去の経歴を知っての依頼、そこから話が動き出す。
ちょっと古い小説で当時の時代感覚で読めば面白いかも。
読んで楽しむという意味は○、読後感も○。

大工作業中2015年06月21日 13時03分15秒

天気いいし、外で作業。
組み立ててみて微妙に間違えたところあり。
どうすっかね。