吉田修一、森絵都、真保裕一、青山七恵、白石一文、辻村深月 ― 2013年10月27日 07時33分44秒
辻村深月作品すごいかも。
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パークライフ 吉田修一
東京で働く若い営業サラリーマン。
電車で窓の外に見かけた変な広告のことで隣にいるはずの同僚に話しかけたら、隣には同僚はおらず、たまたま隣にいた知らない女性が気を利かせて話をつないでくれた。
その彼女とまた日比谷公園でばったり会うと、彼女は彼がいつも日比谷公園で時間つぶしをしている自分を眺めて興味持って見ていたと言う。
不思議な設定だけど、登場人物のひとつひとつの心の動きはよくわかる。
面白いけどそれ以上はない感じがして迷うけど◯、読後感はもうひとつ収録されている短編が、これも心の動きは面白いけどあまり好きな感じじゃなく△。
カラフル 森絵都
死んだあと、天使から別の死にかけている少年の心に乗り移されて、その少年を再生させる役割をもたされる。
その宿った少年の家族関係から、親子のつながりとか考えさせられ、お父さんの子供に見せない姿がわかるところがいい。
結末はああやっぱりという感じだけど全体として◯、読後感も◯。
ストロボ 真保裕一
世の中の脚光を浴びた写真家が生い立ちをフィールドバックするように組み立てられた小説。
若いころのギラギラ感が遡っていくうちにわかっていく。
仕事に何を求めるかというところの葛藤が実感できて◯、読後感も◯。
かけら 青山七恵
「お別れの音」が良かったのでもう一冊読んでみた。
フツーの女性が親子との関係、夫との関係で、距離感とか会話のひとつひとつに感じることをうまく表現している感じ。
こういうのを文学作品というのかなと思ったりして◯、読後感も◯。
どれくらいの愛情 白石一文
結婚の約束までした女性に騙され、その後家業を継いだ店が成功する。
その頃、またその女性との距離が縮まるけど、過去のことがあるので遠ざけながら、でも完全には見捨てられない。
大人の恋愛小説という感じ。
ちょっと重いけど◯、読後感も◯。
太陽の坐る場所 辻村深月
地方の高校の同窓会を東京で開く。
クラスにはその頃女優としてテレビに出て人気が出るようになった子もいて、その子をめぐって高校時代に起こった出来事から、それぞれの思惑、感情がからむところが描かれる。
登場人物ごとに章が分かれて、各々の思いがわかることになっている。
ミステリーのような仕掛けもあり、その仕掛けは僕はあまりすきじゃなかったけど、内容としてはすごく深層をついている感じがしてとてもいい。
爽やかではないのに何度も読みたくなる感じで◎、読後感は◯。
すばらしい。
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パークライフ 吉田修一
東京で働く若い営業サラリーマン。
電車で窓の外に見かけた変な広告のことで隣にいるはずの同僚に話しかけたら、隣には同僚はおらず、たまたま隣にいた知らない女性が気を利かせて話をつないでくれた。
その彼女とまた日比谷公園でばったり会うと、彼女は彼がいつも日比谷公園で時間つぶしをしている自分を眺めて興味持って見ていたと言う。
不思議な設定だけど、登場人物のひとつひとつの心の動きはよくわかる。
面白いけどそれ以上はない感じがして迷うけど◯、読後感はもうひとつ収録されている短編が、これも心の動きは面白いけどあまり好きな感じじゃなく△。
カラフル 森絵都
死んだあと、天使から別の死にかけている少年の心に乗り移されて、その少年を再生させる役割をもたされる。
その宿った少年の家族関係から、親子のつながりとか考えさせられ、お父さんの子供に見せない姿がわかるところがいい。
結末はああやっぱりという感じだけど全体として◯、読後感も◯。
ストロボ 真保裕一
世の中の脚光を浴びた写真家が生い立ちをフィールドバックするように組み立てられた小説。
若いころのギラギラ感が遡っていくうちにわかっていく。
仕事に何を求めるかというところの葛藤が実感できて◯、読後感も◯。
かけら 青山七恵
「お別れの音」が良かったのでもう一冊読んでみた。
フツーの女性が親子との関係、夫との関係で、距離感とか会話のひとつひとつに感じることをうまく表現している感じ。
こういうのを文学作品というのかなと思ったりして◯、読後感も◯。
どれくらいの愛情 白石一文
結婚の約束までした女性に騙され、その後家業を継いだ店が成功する。
その頃、またその女性との距離が縮まるけど、過去のことがあるので遠ざけながら、でも完全には見捨てられない。
大人の恋愛小説という感じ。
ちょっと重いけど◯、読後感も◯。
太陽の坐る場所 辻村深月
地方の高校の同窓会を東京で開く。
クラスにはその頃女優としてテレビに出て人気が出るようになった子もいて、その子をめぐって高校時代に起こった出来事から、それぞれの思惑、感情がからむところが描かれる。
登場人物ごとに章が分かれて、各々の思いがわかることになっている。
ミステリーのような仕掛けもあり、その仕掛けは僕はあまりすきじゃなかったけど、内容としてはすごく深層をついている感じがしてとてもいい。
爽やかではないのに何度も読みたくなる感じで◎、読後感は◯。
すばらしい。
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