H22年度を暗く振り返って2011年03月31日 04時15分20秒

今日でH22年度が終わるのだけど、今年度はホントに仕事が少なかったなぁ。
建設コンサル不況って言っていいのかもね。
厳しいのはこの業界だけでなく、もっともっと厳しい業界もたくさんあるだろうから、自分らの業界が特別だと言うわけではないかもしれない。
それでも、業界としては、僕が大学を卒業してこの建設コンサルタントの仕事に就いて以来こんなに厳しいと実感した年はないね。

仕事がないと経営面で厳しくなるということも当然問題なんだけど、実務の立場としてもっと問題として実感したのが、仕事の経験を重ねられないことかな。
ひとりの技術者としてはね。

技術職って、高校とか大学とかで習ったことをそのまま活かせば仕事ができるというわけじゃなく、ベースの知識は学校で身につけて、あとは実際の仕事をこなしていくことで、できることがどんどん増えていくというものだよね。

仕事してたら、大概は解決しないといけない課題が出てきて、頭を悩ませて、案を出しては議論したりして、そうやって最後は結果にたどり着く。
時には修羅場に出くわしたりするのだけど、その修羅場経験が次の仕事に活きてくるのだ。
苦労して解決した経験がすなわち技術力に転化されていく。

仕事が少ないと言うことは、こういう経験を重ねられないということで、しんどくても仕事をしている人と、目に見えない差ができてしまうんだよね。
ヒマを喜べるのはその時だけで、数年後には実力差として表れると考えたほうが良くて、浅はかに喜んでいる場合じゃないのだ。

大学に行き来したりして、先端の知識とか考え方から遅れないようにどれだけ立ち回ったとしても、実務のプレッシャーのかかる場面を乗り切る経験の代替にはならないからね。

来年度はもっと試練だな。
暗くばかり考えているわけじゃないけど、そういう危機感でどうしようもない気分になるときもあるよ。