試し弾き禁止という楽器店の張り紙と生命保険の窓口相談2014年01月19日 09時15分11秒

朝、雪の上にできているちいさな足あとは何だろう?
リスかな。

リスとは全然関係ない話。
昨年ギターを買った時、ある楽器屋さんに行ったら「買わない人の試し弾きはお断り」と張り紙がありちょっと驚いた。
試し弾きは、どれを買うか選ぶためだけじゃなく、そもそも音が気に入らなかったら買わないかもしれないので、買うこと前提に試し弾きを申し出るというのは敷居がとても高い。
客を自ら遠ざけることになってるのではと思った。
だけど、おそらく楽器店の方はもっと深刻で、実物はお店で試して、買うのは安いネットでというのがまかり通っているのかもしれない。
そりゃあ流通を通して、楽器店の人件費なんかも込みになる店頭の値段は、そんなのを全部排除したネットにはかなわない。
結局、僕はその張り紙があった店では勇気出して試し弾きをお願いして、1本だけ弾いてみて買わずに店を出た。
そのあとまた購入を悩んで、別のお店で何本かをさんざん試し弾きして、そのうちの1本をそこで買った。

ちょっと違う話だけど、いま生命保険とそれに付随する医療保険の見直しを考えていて、銀行の保険担当の方に相談に乗ってもらっている。
自分がこの先かかるお金をシミュレーションしてもらって、自分に合うプランをどう選んでいくか、結構細かい話をしている。
で、ふと最近はネットのみの生命保険がだいぶ繁盛しているというのを思い出して、銀行と同じプランをネットの生命保険会社で出してみたらどうなるだろうかと考えた。
もしかしたらちょっとは安くなるかもしれない。
だけど、やめた。
面倒なのと、銀行の方と一緒に考えたきめ細かいプランと同じようなものができるかどうかあやしいから。

ギターと生命保険が一緒ではないけれど、おそらくいろんな業界で同じような悩みを抱えているんだろうなと思う。
単にネットが安いというだけでなく、最初からネットで買うつもりのひとがそのお試しのために窓口やお店を使う。

お金のことなのできれいごとだけではすまないこともあるかもしれないけど、窓口やお店で買うのがネットより多少高くても、それは「お店で手にとって見れること」とか「自分に最適なものを一緒に考えてくれる」ことの対価でもあるよね。
だからそのプロセスを通ったのであれば、その費用を含めて総額としてのお金を払いたいと思う。

これは僕が分野は違うとはいえコンサルとして技術とか提案を仕事にしているからかもしれないけど、自分が勉強して得た知識とか時間をかけて身につけた経験、それをもとに考えぬいた成果はただじゃないという思いはある。
相手の意に沿わず提案がかみ合わなかったときはしょうがないけど、相手が受け取った時はその見返りは仕事の対価として頂かないとね。
サービス業でもただで何かを提供するのがサービスではない。