五十嵐貴久、佐藤多佳子、宮下奈都、朝倉かすみ、瀬尾まいこ、沢木冬吾、原田マハ2013年06月23日 20時09分12秒

今回も、本屋で新しく買った本あり、家にあった本あり、ブックオフで安く買った本あり。
主人公の努力が感じられる小説が好きかも。

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年下の男の子 五十嵐貴久
37歳独身女が仕事の関係で知り合った23歳のカッコイイ男に惚れられた。
だけど14歳差でうまくなんかいくはずがないと、ひねくれ続ける。
たぶん、独身で30代後半になった女性のひとつの典型例をこの作家は書こうと思ったのだろうし、こういう女の子もいるんだろうなと思う。
けど、こういう女性が身近にいたらあまり好きになれないだろうなと思ったり。
主人公の女性にイライラして△、読後感も△。

一瞬の風になれ(第一部~第三部) 佐藤多佳子
中学でそこそこのサッカー選手だった主人公が高校で陸上に転向して走りに目覚めていく。
個人競技の陸上がチームの戦いであり、ただ走るだけのような100mに緻密な戦略があるということがよくわかった。
僕はずっとバレーボールだったけど、高校生の時の部活に戻って練習をやり直したくなるね。
こういう小説を中学とか高校の時に読めていたら良かったなと思った。
文句なしで◎、読後感も◎。

スコーレ No.4 宮下奈都
物語が全く想像できないタイトル。
読んでみると、古道具屋に生まれた三姉妹の長女が中学、高校、大学、社会人と成長していくストーリー。
社会人になって輸入貿易会社に入って高級靴屋に出向して、最初は受け身でつまらないのがひとつのきっかけで仕事に目覚めるところがすごくいい。
変わった家庭設定で読み始めは期待薄かなという感じだったけど、後半は仕事ってこうだよなと共感しながら読んだ。
仕事のやりがいを共有できる感じで◎、読後感も◎。
予想外、すばらしい。

ロコモーション 朝倉かすみ
行儀よくきちんとした女の子が悩みながらもすくすく育っていくストーリー、かと思ったら、全然そうではなかった。
前に読んだ「田村はまだか」が良かったので別の小説もと思って読んでみたのだけど、これは正直受け付けない。
作者はこの小説で何を書きたかったのだろうか。
登場人物がことごとく好きになれない感じ。
不快感で△、読後感は×。

図書館の神様 瀬尾まいこ
部活のバレーボールに打ち込んできた女の子があるきかっけでバレーをやめ、あまり根拠なく大学の文学部に入り、卒業して高校の国語の先生になり、男子生徒がひとりという文芸部の顧問になった。
何かに取り組む姿勢が中途半端というのは許せないという真っ直ぐ過ぎる性格が、知らないうちに柔らかくなっていく過程がいい。
ちょっとヤマが少ないかなと思うけど、内面の変化を感じられて◯、読後感も◯。

ライオンの冬 沢木冬吾
老人が山奥で孫娘の高校生と暮らす。
その老人は銃を持った外国人グループから守られているが、やがて別の男たちから追われ、雪山を逃げる。
最近軽めの恋愛小説ばかり読んでいるせいか、少しハードなストーリーについていけない感あり。
理解しにくくて△、読後感も△。

カフーを待ちわびて 原田マハ
家の書棚にあった本を読んでみた。
沖縄の島で平凡に暮らす男のもとに、ある日突然に美しくおてんばな女性がやってくる。
同級生が仕掛けた島のリゾート開発に巻き込まれて、二人の関係も近くなったり遠くなったり。
途中から人の心の動きが少し慌ただしい感じもするけど、二人がうまくいけばいいなと最後は念じる感じ。
まっすぐな女性に◯、読後感も◯。

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