桜木紫乃、山本兼一、篠田節子、小野寺史宜、帚木蓬生、中島たい子2018年02月24日 07時22分01秒

星々たち 桜木紫乃
10代で出産した娘を母に預けて道東の水商売で働く女性。
中学になった娘がひとりで会いに来る。
その娘も成長、おとなしく、近所の女性の裁縫仕事を手伝うが、医学部に通うその女性の息子と再会して仲良くなるが。
社会のどこかにこういう人生を送る人もいるのだろうかと思うとやりきれない。
とにかくせつない。○


花鳥の夢 山本兼一
安土桃山時代の絵師狩野永徳の奮闘物語。
将軍足利義輝に京都の壮観を描くも義輝が討死、織田信長に見込まれて安土城の内部の襖絵を描くも本能寺の変で信長が死んで安土城の絵も城ごと焼かれる。
信長とともにいた秀吉が台頭し、大阪城本丸の絵を頼まれて「唐獅子図」を生み出す。
ライバルが登場、楽しく奔放に描くのをうらやみ、苛つきながらむしろ意固地な職人スタイルをつらぬく。
作品を生み出す執着心、さらにひと踏ん張りを絞り出す超一流を感じれて◎、すばらしい。


コミュニティ 篠田節子
短編集。
都内のマンションの華やかな生活から郊外の団地に引っ越して生活を始めた子連れ夫婦。
団地の主婦生活に慣れない妻がある日を境に明るく変わる。
ほんとにありそうで恐ろしくなる話。○


方見里、二代目坊主と草食男子の不器用リベンジ 小野寺史宜
転校ばかりしていた少年が一時期いた地方に戻る。
父の遺骨を預けていた寺に行くと同級生が坊主をついでいた。
ここで同級生の女の子が亡くなったことの仕返しに動く。
もうちょっと期待したが○。


天に星 地に花 帚木蓬生
江戸時代の九州久留米の農村、ききんで農民が苦しむも藩主は増税を言い渡し、
農民が立ち上がる。
庄屋の息子は一部始終を見つつ、自身は疱瘡で九死に一生を得て、医師を志す。
生き方を感じれて◎、すばらしい。


おふるなボクたち 中島たい子
短編集。
不思議なお話と言えばそうだけど、いまいち理解できず途中でやめた。
いい悪いではなく、合わないだけ△。

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