仕事の最小単位は三人なのだ2010年03月01日 23時21分18秒

ある方の訃報が入った。
前の会社で一緒の部署で仕事したことのある方で、もう定年退職して、最近は病気療養中だったらしい。
この方と一緒に仕事をしたのはほんの一時期だったのだけど、僕はこの方のおかげでとても大事な経験をできた。

社会人になって2~3年目の頃、僕はある上司とほぼマンツーマンで仕事をしていた。
上司は40過ぎで、僕はまだ20代前半。
専門知識もおぼつかないながら、作業はほとんどひとりでやっていた。
そして自分がつくった検討資料を上司に見せて何か言われたときに、僕はその上司の指摘をいつも信用するというわけじゃなかった。
上司の指摘を「ホントかな」と思いながら聞くのだけど、上司の理屈を覆せるほどの説明がなかなかできない。
そんな頃に、その方が転勤して来られた。
そして、僕と上司との議論の間に入ってくれた。

そうすると、議論が変わったのだ。
二人の議論だと、強い方が勝つ。
強いというのは、立場だったり、経験だったり、話術だったり。
だけど、三人になると、二対一という展開ができるのだ。
つまり、強い人がいても、二対一の一のほうになると負けるのだ。
これまで一方的に上司の理屈が通っていた展開でも、その方が僕の考えのほうを支持してくれたら、僕の案が通ることもあるということになった。
そうなのだ、二人だと対決にしかならなくて、三人になって初めて議論ができるのだ。

その時から、僕は仕事は三人でするということを意識するようになった。
必ずしも、いつもそうできるとは限らないけど、三人がベストという考えは変わらない。

そんなことを気づかせてくれたRさん。
ご冥福を祈ります。

水工学講演会へ2010年03月05日 01時37分20秒

土木学会の水工学講演会が北大であって、僕の大学時代の恩師が特別講演で話をされるということで聴きに行ってきた。

川が蛇行する原因は何か。

単純そうなことなんだけど、ずっと昔から研究者が諸説を立てて研究してきた。
そして、明確な結論はまだ出ていない。
そんな話をわかりやすく話された。

わかりやすく話されたので、聴いてる方もわかった気になるのだけど、実は僕は、わかったようでわからないことが多かった。
きっちり理解するには、知識がなさすぎる。
理解するための基礎知識が頭に入っていない。
話は面白かったので良かったのだけど、勉強不足を痛感させられたことで、ちょっと消沈してしまった。

蛇行研究が全世界で盛んだった20~30年前の頃のいろんな視点と、その頃の議論の中身は、その時代に渦中にいた人しかわからなくて、それを引き継いでいる人はいるのだろうかと思った。
誰かが引き継がないと、その世代の人たちがいなくなったら、誰もが知らないことになってしまうよね。

制約あるほうがオリジナルな発想できるようだ2010年03月06日 00時16分43秒

家に帰ってきて遅めの晩飯を食べながらテレビを見ていたら、個性とはというテーマの番組をやっていた。
そのなかで、自由に何かをやらせるより、何か制約をつけてやらせたときのほうが、オリジナルな発想のものができるという話があった。

実は偶然、今日、僕は自分の仕事で同じようなことを実感したばかりだった。
あるちょっとした川の改修設計を考えていたのだけど、ひとつ、大きな制約があるのだ。
設計区間のちょうど真ん中あたりで、何と先に護岸だけ先につくっている区間があるのだ。
橋を架けているから、橋の工事としてその下の護岸が先につくられ始めたのだけど、川の計画として全体の構想をたてようとしたらそれが邪魔でしょうがない。

だけどね、その護岸が先につくられちゃったから、その前後でどうすりつけるかとか、それ以外のところでどんな工夫をできるかとか、考えることは具体的にどんどん出てくるんだよね。
発想がどんどん湧いてくる。
おそらく、その先行した護岸がなかったら、自由すぎてむしろ発想は湧かなそうなんだな。

ということは、設計でも何でも、アイデアが浮かばなくてはかどらないというときには、無理にでも何か制約をつけてみるというのがいいのかもしれないね。
必ずクリアすべき条件をひとつつくってみるとかね。

技術士試験の合格発表、恩師の講演後、ねんきん2010年03月06日 21時26分53秒

技術士試験の合格発表があった。
僕が、文章の添削とか口頭試験の準備の仕方とか、多少相談にのっていた同僚も合格した。
良かった~。
本人もほっとしただろうな。
これからは、技術士という看板を背負って仕事することになるね。
何も変わらないように見えて、でも意識の上ではだいぶ変わるからね。
何事も、ゴールと思ってたところが通過するとスタートになるということかな。


先日の僕の恩師の講演を聴いてから、ちょっと沈んでいる。
もっと勉強しなきゃと。
わかった顔して仕事しているけど、何もわかっちゃいない。
シロウトとは言わないけど、普通レベルとなんら変わらない知識と考えしか持っていないことを痛感した。
気づいたことが幸いで、謙虚に勉強だわ。


「ねんきん定期便」とやらが届いて、中を見てみたら・・・。
僕の将来の年金はこんなに少ないのかと驚いた。
期待していないとは思っていたけど、現実を知ると、逆に笑いがこみあげるくらいだ。
金額は現時点でのという前提つきなんだろうけど、それでもね。
ま、あまり考えすぎても、どうなることでもないし。

近況もろもろ2010年03月16日 02時01分06秒

年度末、毎日がほとんど仕事だけで過ぎていく状態で、更新する余裕がまったくないっす。
最近考えたことを断片的に。


3月なかば、雪がなくなっていくのが早すぎる。
温暖化がじわじわとではなく、加速して進んでいるんじゃないかと感覚的に思う。
あくまで感覚的にね。


新聞で「隠れ肥満」という連載コラムが始まって、そこに書かれていた人の例が、見かけは太ってはいないけど、仕事から帰るのは遅く、帰ってから腹一杯食べて、野菜より肉が好きで、寝る前はテレビを見ながらミックスナッツや柿ピーをかじるのが習慣という人。
カミさんが僕に大笑いしながらこの記事を見せた。
もうほとんど僕のことじゃないかと思うくらい当てはまっている。
特に最後のミックスナッツと柿ピーには自分も苦笑いだった。
僕は昔からピーナッツ中毒なのだ。
やめよかな。
でもやめても数ヶ月後にまた手を出しちゃうんだよなぁ。


ある業務で、現地の状況がよくわからないなぁと思っていたら、発注側の担当者が現地に行って見てきた。
本当はこちらが先に走るべきだった。


また中古車サイトにはまっている。
買いもしないのに、毎日眺めている。
こんな古い車、誰が買うんだろうかと思いつつ、僕も好きで毎日眺めるくらいだから、お金持ってる人は買うんだろうなと思ったりする。
仕入れた中古車屋さんは、手放すのが惜しくなったりしないんだろうかと思ったりもしたんだけど、そんなこと思い始めたら商売はできないよね。
いい車を仕入れて、それを欲しがる人に売って、喜んでもらって金になるということが仕事の喜びなんだろうな。


あ、もう寝なきゃ。