気づかないところで命を預けていることに気づくべき2016年05月01日 07時02分15秒

先週の現地写真、本文とは関係ないけど。

NHKスペシャルで冬のスキーバス事故のことを検証していた。
ずっと前の規制緩和でバス事業に参入するのが容易になったこと、それでも外国人観光客の増加でバスの需要がさらに高まってバスや運転手が足りていないこと、それなのに競争で運行の価格が安いままでそのひずみが現場にきていることというのが大体の構図のようだ。

業界の問題はそれはそれとして重要だと思うけど、そういう業界の事情で運行されている乗り物に、あまり疑問を持たずに旅行者は値段を見て乗り物を決めているということか。
安いものにはわけがあると言われれば当たり前だろと言い返すだろうけど、いざ自分がどこかに移動しようとしたときに安い手段に目が行くという、一般論と自分の思考のズレにあまり気が付かない。

飛行機で考えたことがあった。
日本の格安の航空会社にトラブルがあったとき、機長が南米の人だったという報道があった。
確かに、そのあとこの航空会社に乗ったときに、機体に掲示してあった貴重の名前も外国人だった。
外国人の機長が悪いということではなくて、自分の命を預ける先の乗り物の責任者がどんな人なのか全然知らずに、ただ漠然と日本の航空会社だから大丈夫だろうという感覚で乗り物選びをしていることに気づいたということ。

仕事って会社の名前が表に出るけど、実際にやるのは人。
なので、成果の質は人によってほぼ決まる。
その人を育てたり、成果のチェック体制とかは組織だから、必ずしも個人だけではないけど、ひとつひとつの場面ではやはり個人。
命に関わらないところだといいけど、仕事の場面では、こういう個人の命に関わることを、自分では決められない人に委ねているということに気づかない。

自分の命を委ねる場面はできるだけ慎重にしたい。
仕事では些細な失敗はいいのだ。
それよりも全然関係のないところで命を失わないことが実は大事。
安さにはわけがあると思って、安物買いで、実は命を預けるには危険があるようなものに無意識に手を出すことはやめる。
さらに、日常業務でも、仕事の成果はとりかえせるけど、事故での命はとりかえせないことを考えれば、安全にはもっと意識を高めるべき。

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